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神楽岡久美 菅実花「PROTOPIA」

2024年8月3日〜8月18日

13:00-20:00

8月3日18時〜レセプション

休廊:月・火・水




8月3日より、Gallery10[TOH] では、菅実花と神楽岡久美による2人展、「PROTOPIA」を開催いたします。

神楽岡久美は、社会と身体との接点に着目し、文化的普遍性による「身体像」を探求しています。

主な作品に「美的身体のメタモルフォーゼ」があり、人間社会の中で生まれた知力、体力、財力に次ぐ4 番目の価値として「美力」があるとし、それによる「装飾、拘束、欠損」といった人為的な身体改造を再考し、その背景にある「美的価値」に迫るリサーチベースの制作を行っています。

立体作品をメインに、その設計図となるドローイングや試作、映像、写真、リサーチで収集した資料やテキストなどが含まれるインスタレーションとして展開します。

自身と同じ顔の人形を作り、双子ポートレートを撮影するなど人間と人形の差異を追求してきた菅実花は、新作「サイボーグの惑星」を発表します。

「(略)カメラは、その発明時点ですでに紫外線も赤外線も感光できていた。現在、デジタルカメラには画像素子の前に可視光線外をカットするフィルターが付けられている。カメラからリミッターを外したならば、機械の眼は別の種としての視界になるのだ。」と、人間の見ることのできない赤外線や紫外線を、カメラが感知できることに着目、「機械の眼」を人間が可視化するような写真作品をインスタレーションとして展開します。


展覧会タイトル、Protopia(プロトピア)とは、アメリカの思想家であるKevin Kelly(ケヴィン・ケリー)によって提唱された言葉です。

「プログレス」・「プログレッション」・「プロトタイプ」などの意味を込めた「PRO」と、場所を意味する「トピア」を組み合わせ、現実的に実現可能と想定された第三の場所を指します。


我々が向かう未来は、すべての問題が解消された「ユートピア」でもなく、すべてが機能不全になった「ディストピア」でもないでしょう。

人間は太古から私たちの身体を元に想像力を働かせ、あらゆる創造物を発明し、自然や命までもをデザインして進化しています。

菅実花と神楽岡久美の2人のアーティストは共に預言者として、我々の身に起こるであろう近未来の姿を暗示させるでしょう。

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